8月15日、AmazonがKindle(電子書籍)の最安値保証を撤廃したというニュースが各メディアで報じられました。
もうKindleなしでは生けていけないよ!という”ききはこ”をはじめ、電子書籍愛好家のみなさんは、電子書籍の魅力であるセールに影響するであろうこの事態に戦々恐々ですよね。
これは一体何が問題であったのか、また今後のKindleセールにどのような影響を及ぼすのかを考えてみました。
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Kindleセールはどうなっちゃうの!?
最安値保証とは
最安値保証とは最恵国待遇(MFN)と呼ばれるもので、今回の場合はAmazonが電子書籍を販売する出版社に対して、Kindleストアで売る書籍の販売価格を一番安くするか、競合他社と同等にするよう求めていた条件にあたります。
Amazonはすでに家電などの製品については今年の6月にこの最安値保証を撤廃していました。今回はそれに続き、電子書籍でもこの最安値保証が撤廃されたのです。
ちなみに今回の発表はAmazonが行ったのではなく、公正取引委員会が発表したことから伺えるのは、最安値保証を撤廃した裏にはやはり公正取引委員会の調査を受けていたことが影響しているのでしょうね。
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利用者にとって安いのはうれしいけど、公正な競争ができなくなるのはまずいよね〜。
具体的に何が変わる?
それでは具体的には一体何が変わるのでしょうか。これは”ききはこ”の予想に留まりますが、他ストア対抗の値下げセールが減少するのではないでしょうか。
現在、Kindleセールには大きく分けて2種類あり、1つはKindleがセールページを用意して行うKindle公式セール、そしてもう1つはセールページのないゲリラ的なセールです。
後者のセールは、たいていの場合、競合するebookjapanやBookLive!で行われているセールに追随して実施されていますが、これが”最安値保証”によるものではないかと。そうするとこのセールページのないセールが今後減少していく可能性がありますよね。
ただ、反面にゲリラ的なセールが公式セール化されて実施されていく可能性もありますから、一概に悲観すべきことではないかもしれませんね。今後の動向に注目です。
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う〜ん、どうなっちゃうのかなぁ。
Kindle Unlimitedにも変化が?
15日に放送されていたNHKのニュースでは、今回の最安値保証の撤廃がKindle Unlimitedも含んでいることが報じられていました。
これは価格の面ではなく品揃えについてのことですね。定額の読み放題対象についても競合他社と同等のラインナップにするという条件が見直されたようです。
2016年のサービス開始当初からいろいろな話題の絶えなかったKindle Unlimitedですが、今後はラインナップの面で苦しくなっていくかもしれませんね。
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もともとKindle Unlimitedはジャンルに偏りがありましたから、今後がちょっと不安ですね。
キンドル・ダイレクト・パブリッシングは対象外
Kindleストアには作家とAmazonが直接販売契約を行うキンドル・ダイレクト・パブリッシング(KDP)がありますが、KDPでは今回の最安値保証の撤廃は行われないようです。
KDPといえば、最近は漫画家の佐藤秀峰さんの件などで話題に上がることが多いように感じますが、今回は棚上げされてしまったようですね。。。
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最近はKDPの話題が多いですねぇ。
何はともあれ、今後の動向に注目
いろいろと書いてまいりましたが、詰まるところ、Kindle側が最安値保証の件や、今後のKindleセールの形について声明を発表していない現状としては、今後の動向に注目するほかありません。
最安値保証の撤廃は8月4日にから各出版社に通達されているようですので、今後のKindleセールに注目しましょう。何かわかったことがあれば”ききはこ”でもお伝えしていきます。
それでは今日もステキなKindleライフを!
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今後に注目!